金閣寺が再び割れる日は来るのか、アニスタ。

あんさんぶるスターズである。
ストーリーはずっと気になってたが、他のソシャゲで手一杯で手を出せずにいたところに、アニメ版の監督の正体がキンプリの菱田監督だという情報が飛び込んだ。はじめ偽名で発表されていたのが、ゲーム内のキンプリコラボのタイミングで正体が明らかにされたのだ。ちょうどキンプリロスに陥っていたので、巧みなプロモに踊らされてアニメ版あんさんぶるスターズ、通称アニスタに飛びついた。

1話目は導入とメインキャラクターの紹介といったところ。丁寧な脚本に綺麗な作画、そつのない演出。プレイヤーではないが、ゲーム絵との違和感もないように思う。声優さんが豪華だし全体にちゃんと作られてて見やすいアニメだな~

そんなまったりとしたテンションで見た2話で事件は起きた。金閣寺がパッカーンして蓮華座がグルグルしたのである。もう少し説明すると、作中はじめての本格的なライブシーンである敵勢力のアイドルユニット(敵勢力のアイドルユニット?)・紅月(あかつき)のライブ中に金閣寺みたいな建物が現れ、光りながらパッカーンと真っ二つに割れたと思ったら中から火炎光背のついた巨大な蓮華座が出現、グルグル回るその上でユニットメンバーが歌い踊っていたのである。

脳にガツンときた。これだよこれ、菱田監督演出と聞いて期待していたアイドルライブ。アイドルソングにあわせて金閣寺がパッカーンてして蓮華座がグルグルするなんて、天才・菱田正和以外に誰が考えつくだろうか。よしんば考えついたとしても実行するだろうか。菱田監督、真の天才である。

紅月のほかにもどんどん濃いユニットが出てくるはずだし、隔週でこんなイカれたライブ演出が見れたら最高じゃん。そう思いながら7話まできた。

…割れない。

アニスタ、普通に楽しい。個性的な登場人物たちの複雑な関係性、シビアな世界観をきっちり見せてくれる脚本と演出。普通にアニメとして楽しい。

が、割れない。金閣寺が割れるレベルの、イカれたライブ演出が無い。もの足らないと感じてしまう私が悪いのだろうか。菱田監督、他人様の作品でやりすぎて怒られたのか。金閣寺が再び割れる日は来るのか、アニスタ。